私は2008年4月1日にAddlethorpeを公開しました。名前は、単に地名から借りたものです。地名は、洗練された響きのフォント名になることが多いと感じています。デザイン自体は実験から生まれました。何年か前に友人からGaramondの金属活字をいくつかもらっていて、Winthorpeを作った後、金属活字のブロックの見た目をデジタルで再現すれば、この発想をさらに進められるのではないかと考えました。
Addlethorpeは三層の書体として作りました。前景、塗り、背景が別々のレイヤーになっており、組み合わせてさまざまな効果を出せます。ライニング数字とオールドスタイル数字を用意し、繰り返しを崩すための合字も加えました。制作は一筋縄ではいきませんでした。フォントソフトは、これほど細かい形を扱うようには作られていなかったのです。私は常に道具の限界を押し広げ、しばしばクラッシュさせたり、使いものにならないフォントを出力したりしていました。ブロックの効果を再現するため、サイドベアリングを狭く設定し、バウンディングボックスを生成するPhotoshopの仕組みまで作りました。陰影の一部はドロップシャドウで付けましたが、細部を手で描き、汚れのテクスチャも重ねて、ざらつきや油じみた質感を出しました。
文字セットは、当時の私のほかのフォントの多くより大きく、基本的なラテン文字のアクセントに対応していました。何度も整理や問題解決を繰り返した末、デザインが少し機械的すぎると感じたので、わずかな位置のずれや回転を加えて個性を出しました。塗りのレイヤーは、使う人が色を付けやすいよう、制作の終盤に追加しました。その後、ページの読み込みが遅くならないよう、細部を減らしたウェブ版も作りました。
実際のところ、Addlethorpeは普及しませんでした。使われているのを見たことはなく、ほとんど無視されました。私にとっては、日常的に使う書体というよりも、フォント技術をどこまで押し広げられるかを探る取り組みでした。2024年12月には技術的な更新を行い、アクセントが切れないように縦方向のメトリクスを修正し、nameテーブルを現行の形式に整え、改行しないスペースの幅を修正しました。それ以外は、公開時のままです。